shimaのblog

素晴らしいものたちを布教するためのblog

『レイジング・ファイア』感想

ジョン・ウィック4でドニーさんの格好良さに落ちたオタクが過去の出演作を未漁ってる感想まとめ。

※ネタバレ普通にします
※オタクが書いてるので感想がキモい

『レイジング・ファイア(原題:怒火)』(2021年公開)

・ドニー力(ぢから) ★★
・アクション ★★★★
・個人的好み ★★★★
・おすすめ度 ★★★★
・熱血正義漢な警察官ドニさん
・好きなシーン:
ボンとンゴウの死闘後、ンゴウの最後のセリフとボンの表情、振り返らずに去るボン

どんな状況でも正義は貫くべきか?
曲がったことが大嫌いな正義漢、警察官のボン(ドニー)は、自身が追う事件にかつての部下ンゴウ(ニコラスツェー)が関与している可能性に気付き始める。ンゴウは過去の「ある事件」からボンに恨みを持ち、復讐のため2人は死闘を繰り広げる…みたいなストーリー。
いやぁ、こんなバチクソ年下イケメンから憎しみという巨大感情を向けられるドニさん、最高じゃないっすか。好きっす(直球)

ニコラス・ツェーの顔が良すぎる
なんかもうニコラス・ツェーの顔が良すぎて記憶がそれしかない(は?)いやそれは言い過ぎやけどツェーさんのあの今風なラグジュアリ〜な美しさ、凄いね。ていうか後半はニコラスツェーに黒スーツ着せて血だらけで銃撃たせまくりたかっただけやろ!?(ありがとうございます)
っていうかツェーさんも主題歌を歌っている!?そしてドニーさんはピアノを弾いている!?!?これって香港映画では普通のことなの??オタク混乱

現警察官のこざっぱり感と犯罪者になったンゴウ達の鬱々感の対比
ボンには今の若い部下達とかつての部下(ンゴウ達)がいるんだけど雰囲気がまるで違って、それがまた切ない。かつてはンゴウ達も今のボンの部下達のようにボンを慕って、正義のために戦おうとしていたのが想像できるのと、逆に今の部下達も何かのきっかけでンゴウ側になる可能性もあるのが感じられて哀しかった。
警察官のシーンは主に青白い蛍光灯が煌々と照らす小綺麗なオフィスで、ンゴウ達のシーンでは薄汚れた暗い部屋(黄色っぽい照明が印象的だった)っていう対比もいいなと思った。

いろんなドニーさんを堪能
まだそんなにドニさん出演作を観てるわけじゃないけど、そん中でも割とボンはアクみの少ないキャラクターな気がする。割と一般人(?)寄りで、そん中でも奥さんとらぶらぶちゅっちゅするドニさんとかぁ〜会議中にもぐもぐするドニさんとかぁ〜下水道で濡れ濡れで戦うドニさんとかぁ〜
現代劇っていうのもあって、中の人に近い表情とか多くて勝手にキュンキュンさせていただいた、と思えば戦闘シーンで急に常人らしからぬクソ早い動きするのでえっ何今の!?早っ!?こわっ!?ってなるのを繰り返していた
ボンは正義漢といえど人間らしく感情が動くので、裁判の証言で迷いから手が震えたり、ラストのンゴウの「あの日あんたがホーを追っていたら俺たちの運命は逆になっていたか?」の台詞を受けてのボンの表情、最後振り返らずに去る、の流れが効いてくるのよ…
あとラストのボンとンゴウの戦いが教会の廃墟っていうのも、もう…もうですわ…

ストーリーの骨格がしっかりとありつつも、ド派手アクションあり、とても観やすくまとまってて良い映画だと思います!

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』観て狂った話


※※ネタバレがあります※※

あの、ジョン・ウィック4を観て狂っちゃったんですよ…

自分でも何でこうなっちゃったか良く分からないんですけど…とにかくいろいろ凄くて…
最初は何かみんなJWの最新作面白いって言ってるな〜ちょっと興味あるかも〜ワイも観に行くか〜みたいな軽い気持ちだったし…
初回観終わったあとも「面白かった〜!アクションやりすぎw」て大満足してニコニコ顔で余韻に浸りながら帰路に着いたんですわ

けど日を追うごとに動悸と手の震えが止まらなくなって…なんかこうじわじわじわ…っときて…
あ、これJW4もっかい観ないと止まんないやつだ、って悟って2回目を観に行ったんですね、

なんでこんなことになっちまったのか…

いやもう全部シマヅコウジとケインのせいですね。
なんなんですかあの性癖詰め合わせのドチャシコおじさんたちは………………

だいたいさぁ〜〜〜急すぎるよ〜〜〜いままで兄弟分のきょの字もなかったじゃん!!!
急に出てきてジョンウィックさんの兄貴ヅラして!!キィ〜〜〜〜〜ッッッッ急にジョンウィックさん(顔面キアヌ)の兄貴分(顔面 真田広之&ドニーさん)の概念を知った私たちの気持ち考えたことある!!!!???胸が苦しいヨォ〜〜〜〜

・シマヅコウジ(顔面 真田広之)
いやあの、そこに存在して呼吸してるだけでなんか全てが色っぽくなってしまう"""""""""真田広之ヂカラ"""""""""が凄いし、この人、若い時から無自覚に他人を狂わせて来たんだろうな…と思わせる何かがある…(真田さんの声って何であんなにエッチなの?)パッと見、兄弟の中で一番常識人で誠実そうな人だけど、芯の部分では一番頑固で自分勝手で罪深い人だと思うわ。裏社会の人間のくせに娘さん(アキラちゃん)にも凄く愛されていて、大阪コンチの従業員にも命投げ打たれるほど慕われてて、多分そこには今までのコウジからもらった愛とか恩義とかの感情があるわけじゃないですか。そこに応えるつもりも無い癖に、無責任に周囲の人に自然と愛を与えてしまう人で、なおかつ最後には自分勝手な決断でその人たちに引き返せない一生モノの傷を残しちゃうんですよ…ある意味、一番の被害者はアキラちゃんですよね………何よりも罪深いと思う…。
コウジ関連で好きなシーンがジョンと酒を酌み交わす所、申し訳なさそうにするジョンに笑顔で気にするな兄弟だろ的なこというシーン(うろ覚え)コウジはあくまであっけらかんとした態度をしめそうとしてるんだけど、手が微かに震えている?隠しきれない少しの翳りを感じて、この決断で自分は全てを失うかもという恐れがちゃんと感じられて、その上でこの決断なら…おい…おい…(号泣)とさらにコウジへの感情がメキョメキョになってしまう…。えーん(号泣)

・ケイン(顔面 ドニー・イェン)
ああああああああ盲目でグラサンで細身スーツで杖が剣で最強の殺し屋ってなんですか、しかも諸事情で自分の正体を明かせない娘の命を金持ち若造に握られて殺しは引退したのに参加したくもない仕事させられてかつての兄弟分を殺さなきゃならないなんて設定…………………性癖の博覧会すぎ…………ハァ好き………………
ケインが盲目になった理由も気になるが、盲目になる前の若い時は肉弾系パワー系戦闘でバタバタした無駄なやかましい動きがあったら最高。で、盲目になっていろいろ戦闘を洗練せざるを得なくなったみたいな…
あとドニーさんも声が良いよねあの低くて癖のあるかんじが…
ケインに関しては裏社会の人間らしく冷静で客観的でどこか自分の命さえ冷めた目で見てる感じがするけど、それってこの世界なんてそんなもんだと自分に言い聞かせてる気がするし、なんとなく軽くておどけてるみたいな仕草や発言も「そんなもんだ」と思うための自己防衛で傷ついてないふりしてるだけみたいな…本当は一番傷ついてて、人一倍、情に厚くて良いやつだと思ってんすがね……
グラモン侯爵からジョンウィック殺せ言われた時も、コウジが瀕死の状態で自分からとどめさされに来た時も、決闘の代理やらされる時も、
「俺はやりたくねーやらねーっ」ってずっと言ってるのに誰にも聞いてもらえなくてガン無視されてて、この映画で一番可哀想だった……しかもラストであんな…(号泣)ケインには娘さんと幸せになって欲しいけどもっと不幸なめに合えとも思っている心がふたつある〜〜〜〜〜〜〜〜可哀想だよぉ〜〜〜〜えーん(大歓喜)
何よりビジュアルが好きッッッッそこは自分の性癖に抗えないッッッッ普段は英語だけどチンピラみたいな悪口は広東語で吐き捨てるように言うんですよね!?で普通にコウジに「聞こえてるぞ」って釘刺されるんですよね?!(強幻覚)ケインに夢見すぎかな………いやずっと幻覚しか見てないけれども……………………

・ジョンウィックさん(顔面 キアヌ)
とにかくずっと疲れてて可哀想
ずっと徹夜続きで疲れすぎて一周回ってナチュラルハイなってる社畜サラリーマンみたいな動きしてる
いままで最強すぎる綺麗なゴリラ(失礼)みたいに思ってたけど本作で急に末っ子みが増していた
対コウジに対する態度が子犬みたいなせいだよ…今まで対峙してきた人と全然態度が違ったよね!?「クーン」て鳴き声が聞こえたよ…
あとコウジに対するあえての日本語(メイワクカケテスマナイ)がコウジへの精一杯の感謝と誠意を感じて胸が痛くなった…でもそれよかあの最強ジョンウィックさんが急にベイビーちゃんになるのが気になった(は?)
今までジョンウィックさんのこと寡黙な天才殺し屋だと思ってたんだけど、急に無口な無自覚天才ゆえのど天然末っ子みたいに思えてくるから兄弟設定恐ろしい…
あと大阪コンチ脱出の時の「恩を無駄にするな」「できるだけ多く殺してってくれ」「押忍」のシーン はマジで最高。この映画で唯一ほっこりする所(その後はひたすら地獄)

以上
いや狂うって〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

とりあえず3兄弟の出会いとこの関係に至った経緯を教えてくれませんか…

あの兄弟分の関係ってどこからきてるの?頼むから教えてくれ…
チャド監督曰く、オタクの妄想のためにそこは明かさないらしい(ソース不明)だから私たちはこんなに苦しんでんですよ…

20代の殺し屋駆け出しのヒヨッコ3人が厳しい世界で生き残るために一時的にチームを組んでたとか??その時に同じボロアパートの一室で暮らしてたとか??
ケインは最初からそこそこ優等生で危なっかしい若ジョンを助けることもあったり??
急に天才的な殺し屋の才能が開花したジョンにビビる兄2人とか??
肉親もない3人が偽りの兄弟なりに擬似家族の信頼を深めあったり…そこに儚い心の安寧を感じたり…大人になった今も数少ない安らかな優しい思い出として心の深い場所で大切にしてる3人とか…
コウジの性格は殺し屋の世界では生きにくいと思ってた二人がチーム解散後何年か後に、大阪コンチの支配人になったと風の噂で聞いて少しホッとしたり…??(そして今回のコウジvsケイン)

こういうことをオタクは無限に考えてしまうんですよ…助けてくれ…
何よりキアヌさんも真田さんもドニーさんも若い時から活躍されてて沢山映画に出ているから、若3兄弟のビジュアルが無限に妄想できてしまうのもいけない…た、助けてくれーッッッッ

何でこんなにJW4がブッ刺さってるのか

兄弟分の設定がやばいのもそうなんだけど、普通に映画として好きな要素が多すぎる
世界感とかストーリーやアクション、美術もフィクションすぎてもはやSFみたいになってた
フィクション具合が日本の漫画の感覚に近いなって、世界観がジョジョみたいやった。
映画だとラージャマウリ監督の作品みたいな。「こういう画が撮りたい!」っていうビジュアルとシーンのイメージが先にあって、それを一番良く見せるにはこういうセットで、こういうストーリーで…って逆算して作ってる感じがする。
チャド監督はスタントマン出身でジョンウィックシリーズもこんなすげースタント見せたい!という発想ありきで各シーンをつくってそうだから、ラージャマウリ監督と似たやり方なのかも。(この方もどこかで先にシーンの決め画のイメージが思い浮かぶと言っていた)
誰かSNSでキャラクターの背景が見えない。過剰演出のインフレが起こっていてこの先に何があるのか。しかしこの映画に至ってはそれで正解な気がする。みたいなことを言っていてまさにそういう感じの映画だと思って、キャラクター造形もちょっとフィクションが入りすぎてアニメがかってたし、ストーリーやキャラクターの整合性でいったらそうはならんやろ!?って思うシーン本当に沢山あるけど、いや、それはそうなんだけど…これが一番美しくない!?カッコよくない!?だからこれで良くない!?!?というビジュアルのゴリ押しパワーがもはや気持ちいくらいだった。
そういう意味では日本の昔の時代劇みたいな感じかもしれない(チャド監督はファンだと思うし)
監督のインタビューで今回は自分のやりたいこと好きなものをこれでもかと詰め込んだと言っていたけど、どこかで見たビジュアルイメージの集積というか、歌舞伎の『型』の美しさみたいなものがある映画だなって思ったし私の癖なんだそれは…。
細かいところで好きで印象に残ってるカットも多い。コウジvsケインの新月のようなモチーフのあるセットとか(音楽も好き)、グラモン侯爵が紅茶に砂糖を迷って2杯入れる所とか、キーラと3人が対峙しているシーンの怪しげに歪むシーリングファン越しカットとか…ビジュアルの世界観が好きなんだな…
あと単純に追うもの、追われるもの(ジョンウィック)の構図だけじゃなくて、ケインやトラッカーみたいな自分の思惑で追う者の中でも足を引っ張り合う構図も面白かった。

ラストシーン

・ジョンウィックの死
ラストシーンも結構好きで、決闘の後、満身創痍で階段を降りていくジョンウィック、ホルスター外してカラカラと虚しい音で階段に転がって落ちていくとこ、これでやっと自分の望む「普通の人間」になっていく様のように見えて、ただ特に幸せそうでも悲しそうでもない、ただ「疲れた」という様相で、願いは叶ったけれども失ったものがでかすぎて喜べない感じ、疲労感…って感じだった、
ただジョンウィックの人生の締めくくりとしては、美しい朝日の中で、一瞬でも普通の人間として居られたことは、ある意味ハッピーエンドともとれると思った…もはやジョンウィックには守るものはないし、周囲を巻き込んでまで殺し屋の世界から抜けることは、望まずにこの世界でしか生きられない自分(と似たような生い立ちの人々)の呪いからの解放みたいな意地みたいなものと思ってるから…
(とは言え普通にどこかで生きてると思ってんすがね)

以上
何はともあれ本当に最高な映画でした…

野木亜紀子さんの脚本が好き。

野木さんの脚本が本当に素晴らしくて、今まで関わってる作品を少しずつ観ることにした。

 

まだ全然観れてないけど、現状の感想記録。

 

※随時更新予定

※好意的でない感想もあるので注意

 

<全体の所感>

 

野木脚本の好きなところ…

 

たった今起きてる社会問題をタイムリーにドラマにおとして問題提起すること(多くの人が見るエンタメを作るものの責任感と自負が痺れる)

 

キャラクターの表面の魅力と、その逆の奥底にある強烈な羨望とか悲しみとか生命の輝きみたいなものをちゃんと感じるところ

 

<個々の作品について>

 

逃げるは恥だが役に立つ
好き度★★★
感想・万人受けするし、綺麗に観やすくまとめられてる中でも、作り手の信念・問題提起がちゃんと見えるのがいい。(スパイス程度に)。メインは恋愛ドラマだけど。頭の良い人がちゃんと今のテレビの流行りとかを考えてつくった、優等生って感じの作品。

 

・アンナチュラ
好き度★★★★★
感想・一番好き。全部好き。安全信頼。

 

中堂とミコトの背負った「死」への向き合い方、ミコト=未来、中堂=過去という対比がエモ、エモ、エモ…

 

ミコトの圧倒的光感は、一番主人公(少年漫画的な)だし一番好きかもしれない。

 

・獣になれない私たち
好き度★★☆
感想・普通主人公にしないような、物語にしにくそうな「今ドキの普通の人」を主人公にして、その試み、心意気、作り手の新しいことやってやろうみたいな信念が好き。ただ、中間だれる。やっぱり物語を進めるのが難しそうに見える。でも、その挑戦が好き。

 

・MIU404
好き度★★★☆
物語のうまさ、余韻の素晴らしさみたいなものは、いままでの作品よりはあんまり感じない。痺れる演出とか。ただ、それは脚本のせいじゃなくて、演出のせいかもしれない。とにかく1話に対する要素が多くて、これいる?っていう設定や話もあるし、時間いっぱいに要素をつめてるせいで、1つ1つのエピソードの余白、余韻が少ない感じがする。浸透してこない。あと、コメディ演出のため?のバディ間の面白会話?が時々よく分からない。コメディ的な会話劇が苦手なのかな。
ただなんにせよ星野源綾野剛の男2人バディって魅力的だし、でも2人のキャラクターがまだよく分からない。2人がどういう人なのか。っていうのがあまり出てこず、どうしても星野源綾野剛として見てしまうこと多々ある。(脚本っていうか、役者の解釈で?)
ただ、そんな中でも痺れる瞬間はいっぱいあるし、いい〜!!って思ってしまうところもあるし、男と男の関係的にはぁ…っとなってしまうとこも多いから結果やっぱり好きです。
具体的には…
ジンバさんがパクチーたべてこれ草か?って言うとこ、九重が博多弁喋るとこ、香坂の顛末を聞いて、僕は言えるだろうか…って九重が呟やいたあとのジンバさんとのやりとり、1億円の女の話で空港行きのバスが2手に分かれてくところとか(第四話全体的に好き)…
あと今回の星野源にはのれないところも多いんだけど、急に出てくる変な色気は堪んないです。(第4話で拳銃向けられて死にたそうにしてるとこ、綾野剛と見つめあってる時の表情とか…)
そういうああ、いいっ…ていう小さいきらめきはあるんだけど、全体的に見ての流れがあんまりまだつかめてこないっていうか、そんな感じ。